研究テーマ

本研究会では、以下の研究テーマに取り組んでいます。 各テーマについて共同研究に関心のある方は、お気軽にお問い合わせください。 リサーチフェローとしてこれらのテーマに取り組むことも可能です。

組織介入の効果メカニズムの実証研究

組織介入の前後における心理的指標の変化を定量的に測定し、 介入効果のメカニズムを解明する実証研究です。 DroRのクライアント企業の匿名化データを活用し、 縦断的デザインによる検証を行います。
▶ 学術的位置づけ 先行研究(Nielsen & Randall, 2013等)が指摘する 組織介入の効果の文脈依存性(heterogeneity)を、 場の理論の観点から説明することを試みます。 組織心理学における介入研究のメタ分析が示す 効果のばらつきの原因解明に貢献する研究です。
分野:組織心理学、心理統計学
対象:修士・博士
データ:組織サーベイデータ(匿名化済み)、介入前後の縦断データ
ステータス: 🟢 募集中

フィードバックループ変換の効果検証

組織内に存在する自己強化的なフィードバックループ(悪循環・好循環)を同定し、 介入によってループの方向性を変換するプロセスの効果を検証する研究です。 時系列データを用いた因果推論アプローチにより、 介入効果の持続性と波及メカニズムを明らかにします。
▶ 学術的位置づけ システム・ダイナミクスおよび行動科学における フィードバック構造の理論を基盤とし、 組織内の因果ループが介入を経てどのように再構成されるかを 縦断データで検証します。 実装科学(Implementation Science)における 介入のsustainability研究とも接続します。
分野:行動科学、実験心理学
対象:修士・博士
データ:組織内のパルスサーベイ時系列データ、介入ログ
ステータス: 🟢 募集中

組織行動の神経生理学的基盤に関する研究

組織行動(心理的安全性、信頼、動機づけ等)の基盤にある 神経生理学的メカニズムを、ウェアラブルデバイス等による 生体指標データを用いて解明する研究です。 介入が個人の神経生理的反応に与える影響を検討します。
▶ 学術的位置づけ 近年の社会神経科学(Social Neuroscience)における 対人関係の生理指標研究(心拍変動、皮膚電気活動等)を 組織文脈に拡張する研究です。 組織神経科学(Organizational Neuroscience)の方法論的発展に 寄与することを目指します。
分野:神経科学、組織心理学
対象:博士
データ:ウェアラブルデバイスによる生体指標データ(同意取得済み)
ステータス: 🟢 募集中

複雑適応系としての組織変革プロセスの事例研究

組織変革のプロセスを複雑適応系(Complex Adaptive Systems; CAS)の 観点から分析する質的・混合研究です。 DroRの介入事例を対象に、変革の経路依存性、創発的秩序の形成、 フェーズ遷移の条件を記述・理論化します。
▶ 学術的位置づけ 組織研究における複雑性理論(Anderson, 1999; Uhl-Bien & Marion, 2009等)の 系譜に位置づく研究です。 ケース・スタディの方法論と計算的アプローチ(エージェント・ベースモデル等)を 組み合わせることで、従来の事例研究を補強する試みを含みます。
分野:複雑系科学、経営学
対象:修士・博士
データ:介入事例の詳細記録、関係者インタビューデータ
ステータス: 🟢 募集中

LLMを活用した組織診断の可能性

大規模言語モデル(LLM)を用いた組織診断手法の開発と検証を行う研究です。 テキストデータ(自由記述サーベイ、会議録等)からの組織状態の推定、 従来の尺度との妥当性比較、バイアスの検討等を扱います。
▶ 学術的位置づけ 計算社会科学(Computational Social Science)と 組織科学の接点に位置する研究です。 NLPベースの組織研究(Kobayashi et al., 2018等)を発展させ、 LLM時代における組織診断の方法論的基盤を整備することを目指します。 測定の妥当性・倫理的含意についても検討します。
分野:人工知能、組織科学
対象:修士・博士
データ:自由記述サーベイデータ、匿名化された組織内テキストデータ
ステータス: 🟢 募集中

実施科学フレームワークの組織介入への適用

実施科学(Implementation Science)で発展してきた フレームワーク(CFIR、RE-AIM等)を組織介入の評価・設計に適用する研究です。 介入の採用・実施・持続・普及の各段階を構造化して分析します。
▶ 学術的位置づけ 公衆衛生・医療領域で発展した実施科学の知見を、 組織開発(Organization Development)領域に輸入・翻訳する研究です。 Nilsen (2015) によるフレームワーク分類を出発点とし、 組織介入特有の文脈要因(power dynamics, 組織文化等)を 取り込んだ理論的拡張を試みます。
分野:実施科学、公衆衛生学
対象:博士
データ:複数クライアント企業における介入実施プロセスの記録
ステータス: 🟢 募集中